病気・ケガ

赤ちゃんの鼻涙管閉塞とは?自然治癒する?検査や治療は?

biruikan

泣いてもいないのに赤ちゃんの目やにがひどい

しかも何故か片目だけ・・

 

このような症状がある場合

もしかしたら「先天性鼻涙管閉塞」という病気かもしれません。

 

なかなか聞きなれないこの病名。

一体どんな病気なのか、検査治療法についてまとめました。

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赤ちゃんの鼻涙管閉塞とは?

赤ちゃんの目から目やにが出ることは

通常よく見られることです。

 

そもそも目やにとは、

涙やまぶたなどの老廃物と、ほこりなどが混ざってできたもの。



いわゆる目の代謝によって排出されるもので

赤ちゃんは大人に比べて代謝が良いために

目やにも出やすいと言われています。

 

ところが、

通常の目やにの範囲を超えて

・目が開けられないほど目やにがひどい

・黄色や緑色の目やにがでる

・片目だけ目やにがでる

このような症状がある場合は

何か他のことが原因となっている可能性があります。

 

関連記事赤ちゃんの目やにの原因と取り方!緑だったら要注意?

 

中でも、新生児のうちに多く見られるのが

先天性鼻涙管閉塞

です。

 

先天性鼻涙管閉塞とは?

私達の目の表面は、涙の膜で覆われ常に保護されています。

 

この涙の膜は

瞬きをすることで、入れ替えが行われていて

古い涙は、目頭部分にある「涙管」を通り

鼻から喉へと流れていきます。

 

ところが、この涙管が何らかの原因で詰まったままの

状態で赤ちゃんが生まれてくることがあり

これを「先天性鼻涙管閉塞」と呼びます。

 

涙管が詰まってしまうと

涙が鼻に流れていかず、常に涙目の状態に。

こうなると、細菌が繁殖、目やにの増加に繋がってしまいます。

 

先天性鼻涙管閉塞は

新生児のおよそ10%前後に発症する病気。

だいたい10人に1人の割合と、

比較的ポピュラーな病気でもあります。

 

また、このうち約90%が片目に、約10%が両目に発症します。

 

ですから

・片目だけ常に涙目、目やにがでる

このような場合には要注意です。

 

先天性鼻涙管閉塞は自然治癒する?

先天性鼻涙管閉塞で

涙管が通っていないなんて

とても大変なことのように感じますが

実は

先天性鼻涙管閉塞の赤ちゃんのうち約60~70%は

生後3ヶ月までに自然治癒する

と、言われています。

 

そこで自然治癒しなかった赤ちゃんも

1歳までにはほとんど治ると言われていますので安心してくださいね。

 

ただ、自然治癒が難しいようであれば

病院での治療が必要となってきます。

先天性鼻涙管閉塞の検査をしよう!

まずは、病院で先天性鼻涙管閉塞かどうかの検査を行います。

 

検査は、

涙管通水検査と呼ばれるもので

目頭にある涙点から、生理食塩水を流し、

鼻の奥に通過するかどうかを確認します。

 

生理食塩水が逆流するようであれば

先天性鼻涙管閉塞と診断されます。

 

また、

この通水による水圧で自然開通への助けにもなるので

検査と同時に鼻涙管を開通する目的でも行われています。

 

病院での治療は、この他に

マッサージや、ブジーなど

が行われます。


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先天性鼻涙管閉塞の治療ブジーとは?

涙嚢マッサージ

先天性鼻涙管閉塞の治療には

多くの場合、目頭付近を刺激する「涙嚢マッサージ」を行います。

 

マッサージ自体は家庭でできる簡単なもので

鼻の付け根あたりを指で軽くマッサージするように押します。

 

これを1日3~4回程繰り返すことで、涙管が開通し

自然治癒するケースが多くみられます。

 

ただし、簡単だからと言って自分で勝手に行うのは絶対にいけません。

 

マッサージによって、涙嚢が破け

ひどく炎症を起こしてしまうこともあるからです。

必ず、病院に行って、指導を受けてから行うようにしてくださいね。

 

ブジー

通水検査でもマッサージでもなかなか治癒しないようであれば

ブジー」という細長い金属の棒を使って

塞がっている涙管を開通します。

 

処置自体はそれほど痛いものではありませんが

それよりもしっかりと押さえつけること(危ないので)

でビックリして大泣きする赤ちゃんが多いようです。

 

ブジーは、

自然治癒の可能性が低くなってくる6ヶ月~12ヶ月の間に行われることが多いですが

明確な時期は、医師によって様々です。

 

また、どうしてもブジーではうまく開放できない場合

内視鏡を使い詰まっている涙管を開放することもあります。

 

その目やに、実は結膜炎かも!?↓
関連記事赤ちゃんの結膜炎の症状と対処法!心配なのは偽膜だった!?

 

まとめ

片目だけ目やにや涙目になっているようであれば

今回のような「先天性鼻涙管閉塞

の可能性があります。

 

ですが

赤ちゃんの目やにと言っても

実に原因はさまざま。

正しい原因を特定するために

眼科や小児科を早めに受診すると安心です。

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